「いい感じのbarね」
「でしょ?」
定期的に開かれる若い時に共演した『セーラームーン同窓会』後、泉里香に誘われ、隠れ家的barを訪れた景子。
日付が変わる0時前だったが、客は景子と里香の2人だけだった。
「ごめんね、付き合わせちゃって、子供は大丈夫?」
「うん、旦那にTELして頼んどいたから」
注文したカクテルを飲みながら、談笑していた景子と里香に、しばらくして起こる異変。
「あれ?…やだ…何だろ?」「だいじょ…えっ?!…んんっ?」
スツールからずり落ちそうになった美人女優達を、いつの間にか背後に忍び寄り、受け止める2人の男。
「大丈夫かい?♪お二人さん?」「飲み過ぎたのかな?グフフ♪」
50前後のオタクっぽい中年男2人が、好色な笑みを浮かべ、景子と里香を抱き抱える。
「だ、誰?…」「やだっ?!…な…離し…て!」
逃れようともがく景子と里香だったが、意識ははっきりしているものの、体に力が入らない。
「マスター、ソファー借りるね?♪」
メタボ腹の中年デブオタクが、オールバックに髪を撫で付けたダンディーなバーテンに声を掛ける。
「どうぞ、ご自由に♪」
意味深にほくそ笑み、快諾するバーテンダー。明らかにグルの雰囲気の男達の様子を察知し、戦慄する景子と里香に、魔の手が迫っていた。
13:32 - 2022年10月04日
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